そもそもの授業時間数が足りないのではないか

数学I「数と式」の授業ビデオは、結局38本も作ってしまいました。できる限り、見る人が理解できるよう細かくステップを作り、基礎的な内容に限定したつもりでした。一方でICTを活用し、考え方を広げる方法を取りましたが、これが悪かったのでしょうか?教科書会社によると、この範囲で費やすことができる標準の授業時間は17時間程度。1時間に2本のビデオを割り当てても追いつかない計算になります。

そもそも、これだけの内容を教えるための授業時間が足りないのではという気がします。数学Iは習得しなければならない知識と技能が多く、1時間の間にいくつもの事柄を説明しなければなりません。演習をする時間が無くなります。したがって、結局のところ、できる生徒は授業を聞いていなくてもできるし、そうでない生徒は授業を聞いていても理解できない構造となっているのではないでしょうか。

自分の授業ビデオを編集していて思うのは、言葉の選び方が悪ければ伝わらないだろうなということです。声が途切れる間も含めて、少しのニュアンスの違いで、違った理解をする可能性があるのです。部分的な撮り直しは多い時で20回を超えます。それだけやってもあのレベルです。言葉で数式や論理を伝えることは難しいと実感する毎日です。裏返せば、これまでの自分の授業で発していた言葉がどれほど適切に選べていたのかということ、そのことにより、生徒の理解が及ばなかったことがあるのではないかと申し訳なくなります。

どうすれば、数学の面白さを伝えられるようになるのでしょうか。

個々の教師の力量に依存する部分はあるのは当然ですが、それとは別のフォローの仕組みも追求する必要があると思います。授業以外での数学に触れる機会をつくること。数学と他の分野のクロスオーバー的に広げていくこと。これまで数学でご飯を食べてきたものとして、できることをひとつでも増やしていきたいと思います。

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