高校1年の因数分解はどこまで教えたらいいのか?

3つの変数の因数分解、複2次式の因数分解の授業ビデオを公開しました。このビデオを作るのに、さて?どこまでの内容にするのかで悩みました。入試問題では、数1と称して高次の対称式や交代式が出されることがあります。ちゃんとやろうと思えば、基本対称式は外せないし、なぜ基本対称式の組み合わせで対称式ができるのかも言わねばなりません。交代式を説明するのに、因数定理の考え方も必要です。と、ここまで考えて、これは数1の範囲としては超えているという結論を持ちました。

私が高校のころは、高校1年で3次の乗法公式もありましたし、因数定理、組み立て除法、高次方程式さらには複素数もありました。そのような武器があれば太刀打ちできますが、丸腰では無理な話です。現代の数1では、この後に、2次関数が続き、2次方程式がきて、因数分解が解の公式を使ってできるということが来るのならば、数1の因数分解は、基本的に2次までで十分でしょう。文字が入った式であったとしても、2次の因数分解ならできるようにするというのが、達成目標では無いでしょうか。

なので、授業ビデオは、3つの変数の因数分解はタスキがけで編み直し、複2次式はプラスとマイナスの注意に重点を置き、多くを盛り込みませんでした。ビデオ見た方が物足りないなと感じたとしたら、そのような考えからだということでご理解ください。受験対応のビデオは沢山あるので、差別化して基本に忠実に内容の取捨選択しながら今後も進めます。

特定の生徒が興味をもって自分からすすんで、対称式の問題に取り組むことは否定しません。ただ、新しいことを教えることに注力しすぎて、生徒の「遊び」の部分を失わせてしまうのは勿体無いことだと思います。特定の式の因数分解の特徴を探したり、展開から考えたり、面積図で考えてみたり、グラフで考えたり、計算機を使ったり、自分で問題を作って、他の生徒に解いてもらったり、発表したりすることで、生徒の中の別の部分の成長が促されるのでは無いかと思うのです。遊びへの入り口は開きつつ、余白を残しておくような感じでしょうか。

目次