「$5\sin\theta+2\cos\theta$を$r\sin(\theta+\alpha)$の形に変形せよ。」という問題を解くときにいつも描く、この三角形は何を表しているのでしょうか?

これを考えるために、次のようなアニメーションを考えてみよう。
- 中心$(0,0)$半径$5$の円周上を正の方向に回転する点A($0^\circ$から出発)
- 点Aを中心とし、半径$2$の円周上を正の方向に回転する点P ($90^\circ$から出発)
- Aが1回転する間に点Pも点Aの周囲をちょうど1回転する。

OAの角を$\theta$とすると、
点Aの座標は、$(5\cos \theta , \, 5\sin \theta)$と表すことができます。
点Pは、点Aに対して、$\left(2\cos (\theta+90^\circ),\,2\sin(\theta+90^\circ) \right)$だけズレます。
ここで、
$\cos (\theta+90^\circ)=-\sin \theta$
$\sin(\theta+90^\circ) =\cos \theta$
であるので、
点Pの座標は、
$(5\cos \theta ,\, 5\sin \theta)+(-2\sin \theta,\,2\cos \theta)$
$=(5\cos \theta -2\sin \theta, \,5\sin \theta + 2 \cos \theta)$
すなわち、点Pの$y$座標は$5\sin \theta + 2 \cos \theta$と表されるのです。
このアニメーションを動かしてみると、点Pは原点$(0,0)$からの距離が常に等しいことが分かります。
$\angle OAP=90^\circ$となるので、直角三角形が回転しているような状態になっているからです。この直角三角形が一番最初の三角形です。
点Pは、最初の三角形の$r=\sqrt{29}$を半径とした円周上を動いているのです。点Aの角度から$\alpha$だけ先に進む形で。
だから点Pの$y$座標は、$\sqrt{29}\sin(\theta+\alpha)$と表すことができるので、以下の式が成り立つのです。
$$5\sin \theta + 2 \cos \theta=\sqrt{29}\sin(\theta+\alpha)$$
